【観劇感想】雪組『20世紀号に乗って』だいきほ最高傑作!映像化されないのは非常に残念

こんにちは。
Pooh(ぷう)です!

望海風斗さん主演の『20世紀号に乗って』を観劇しました。
久しぶりにA師匠と一緒に行きました。チケット難であぶれていた私を師匠が救ってくれたので、とてもありがたかったです。取れないと大騒ぎしておいてよかった。。。

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雪組『20世紀号に乗って』概要

ブロードウェイ・ミュージカル『20世紀号に乗って』

ヒット作に恵まれず、借金を抱えた舞台演出家兼プロデューサーのオスカー・ジャフィは、シカゴでの舞台に失敗し破産の憂き目にあっていた。シカゴとニューヨークを結び、世界一と謳われる豪華客室を備えた高級列車「特急20世紀号」。その車内でオスカーは、かつての恋人で今や人気映画女優となったリリー・ガーランドと出会う。偶然を装うオスカーだが、実は彼女がこの汽車に乗るという情報を掴み、再起をかけて自らが手掛ける新作への出演を頼み込もうと部下2人に命じ、どうにかこうにかこの列車に乗り込んだのだった。久しぶりに会ったリリーは、恋人のブルースを伴っていた。オスカーはリリーの説得を試みるが、彼女は頑としてその申し出を拒む。そんなところへ思いがけない話が舞い込んだ。オスカーの芝居のスポンサーになろうという老夫人が現れたのである。ニューヨークまでは16時間!はたしてオスカーは、20世紀号がグランド・セントラル駅へ到着するまでに、無事資金を調達出来るのか?はたまたブルースの妨害をかいくぐり、彼女に出演を承諾させることが出来るのか?そしてオスカーとリリー、再会した二人の恋の行方は・・・・・・?

1978年にブロードウェイで初演され、トニー賞5部門を制覇。2015年のリバイバル上演においても作品賞にノミネートされるなど、ミュージカル史に燦然と足跡を残す名作がついに宝塚歌劇に登場します。個性豊かな登場人物たちのウィットに富んだ駆け引きが、サイ・コールマン作曲の軽快な音楽に乗ってスピーディーに展開する様は、まさにブロードウェイ・ミュージカルの真骨頂。その楽しさに加え、1930年代の香り漂うアール・デコの豪華な舞台美術、煌びやかでゴージャスな衣装といった宝塚歌劇ならではの華やかさの中、現代感覚を織り交ぜた新たな演出でお届けする意欲作──どこまでも陽気で洒脱なミュージカル・コメディの醍醐味を存分にお楽しみ下さい。

『20世紀号に乗って』公演解説より)

主演:望海風斗、真彩希帆
作・演出:原田諒

2幕 第1幕:1時間20分/第2幕:1時間10分

観劇感想

トップスターとなった望海さんの初めてのミュージカルコメディ。いつも悲劇的な最後を演じる望海さんですけど、ガラリと印象の変わる楽しいミュージカルとなってました。
本当に観れてよかった。ただただその一言です。それしか出ないくらい心を奪われっぱなしの舞台でした。感謝です。

ストーリーは上記の概要にあることがほとんどで、常にドタバタと大騒ぎしながら進んでいくというものでした。古いミュージカルだったのですが、古臭さは全く感じなかったです。主演の望海さん、真彩さんを筆頭に雪組生の舞台を作りあげていく力がエネルギーとなり、楽しい笑いへと変化させて楽しませていただきました。

『20世紀号に乗って』は元々がリリー・ガーランドが主演だったようで、ヒロインの真彩さんの見せ場であるソロに、観客の心は奪われてました。圧倒的な歌唱力で大活躍! 師匠は真彩さんの大ファンなので、ものすごく満足してましたっけ。
真彩さんの歌唱力に以上に、望海さんも歌に芝居に出ずっっぱり。トップスターの貫禄を見せつけてくれました。

最後のウェディングシーンもよかった。
だいきほでこういうハッピーな場面で最後を締めくくるというのも貴重でした。真彩さんが望海さんに向ける笑顔が眩しかったです。

ポーター4人組のダンスがとても素晴らしかったです。あまりによかったので、パンフで名前を確認してしまいました。本公演でもチェックしていきたいです。
それとまた、役が少ない分、脇を支える雪組生が一丸となって舞台を作り上げているのも、この作品が成功した要因だと思われます。
忘れてならないのは、京三紗さんの存在。京さんがいてくださったからこそ、より芝居の力があがったと言っても過言ではないでしょう。
オスカーと腐れ縁のサンコイチ、オリバーとオーエンの息の合ったコンビ感も彩りを与えてました。

この作品こそ映像化必須だと思うのですが、権利関係で出ないとか。
そういう意味でも観れてよかったのですが、いつでも観れる状態で手元に置いておきたいと思ってしまいます。なんとかならないのでしょうか。

望海風斗 as オスカー・ジャフィ

アルカポネな望海さんを発見して、ちょっと得をした感じのある粋なオープニングでした。その後はなかなか登場しませんでしたが、1度登場した後は出ずっっぱりの印象です。
オスカーは落ちぶれた舞台のプロデューサーで、借金も抱えており、マネージャーや宣伝係に給料も払えないという情けない男性です。でも、持前のガッツと謎の自信で、元気いっぱい。その理由は、かつての恋人、リリー・ガーランドに主演をしてもらおうと企んでいるから。

オスカーのセリフの量と歌の量は凄かったです。
どこからあんなエネルギー溢れる役を演じられるのかが不思議なほど、パワフルに歌い、コミカルに演じ、時には可愛い感じも出しつつ、望海さんにしか出来ない役を演じてました。

オスカーがキュートなオジサマで目が離せないんです。序盤でイスにちょこんと座ったり、立ち上がったりの一連の動作を見て、オスカーという人物を概要に触れさせるんですが、見事にハマってました。完全に落ちました。
スーツも良くお似合い。ちょび髭をあんなにもキュートにつけて演じられるのは、のぞ様だけ!!

そして、手の届かない大女優となったリリーをいまだに想っている、という彼の根底にある純情さにもきゅんきゅんするのでした。

歌に関しては、もうずっと聴いていたかったくらいの素晴らしさですから、これが映像化されないことが悔やまれて仕方がありません。本当に出ないんでしょうか。
これこそ映像化しないとダメな作品だと思いますし、これをしないで何をするって感じです。

悲劇が似合う望海さんですけど、コミカルなものも全然イケるということがわかった今、またコメディに挑戦してもらいたいです。
もちろん歌中心で!

可能であれば、だいきほで再演して欲しいです。これっきりは本当にもったいなさすぎ!東京だけだったなんて残念すぎ!!

真彩希帆 as リリー・ガーランド

素晴らしいの一言です。
場を、客席を圧倒させる歌唱力の持ち主であるトップ娘役の誕生は、宝塚歌劇では無理かと諦めてました。でも、そんなことはなかったです。
この作品は望海さんあってこそですけど、リリーの役を演じられるのは真彩さんだけでしょう。よくこういう作品を探してきたな、と感心してしまいました。

貧しいピアノ弾き→オスカーに見いだされる→舞台で活躍→ハリウッドの大女優、というアメリカンドリームを手に入れたのがリリー・ガーランド。
かつての恋人であるオスカーと再会しても、素っ気ない態度どころか今カレのブルースとイチャイチャしまくるというリリー。でも、実はリリーもオスカーのことだけはかつての恋人の中でも特別だったようで、その引っ掛かりの魔法が解けて、オスカーと復縁→ハッピーエンドとなります。

歌が上手くて、舞台を引きつける能力のあるリリーそのものが真彩さんでした。オスカーの見る目に間違いはなかったんですね。
最後のオスカーへの愛に飛び込んだ真彩さんのキュートさったらなかったです。きっと2人の人生は、憎まれ口を叩きながらも楽しい人生を歩んだことでしょう。

元々歌の実力は折り紙付きで、芝居心もある真彩さんですけど、1作ごとにどんどん進化していっているのがわかります。リリーという役は、真彩さんの魅力を余すことなく発揮できた役だったと思います。

京三紗 as レティシア・プリムローズ

物語のキーパーソン。
レティシアは京さんだからこそ演じられた役だと思います。

見た目、仕草、振る舞い、どれをとっても年相応のおばあちゃまにしか見えない。70代か80代くらいの設定でもおかしくないほどの老婦人ですが、それを見事な演技で舞台のランクをあげていました。
レティシアは中心となって歌って踊る場面もありますが、当然ですけどすべてがレティシアです。
かなりしんどい役だと思われますけど、見ているこちら側としてはレティシアが出るたびに心が温まりました。

レティシア自身は老化によるものか病気なのかははっきりしませんでしたが、認知症を抱えた老婦人でした。過去の自分を今でも引きづっているがために、オスカーたちは救われたと大喜びをするのですが、それも夢となってしまいます。
楽しい場面が満載の作品ですけど、しれっと現実を絡ませている辺りがちょっぴり考えさせられたりもするわけです。ほんの一瞬ですけど、切なくなりました。

それでも、いつまでもお元気でと思わずにはいられない愛らしく、魅力的なレティシアでした。
レティシアも京さんの魅力を余すことなく発揮できた役でしょう。

彩風咲奈 as ブルース・グラニット

リリーの恋人であり、俳優でもあるブルース。
でもカッコいい役者というよりも、リリーのおかげで現在の地位にいるという大根役者で、しかもかなりのナルシスト。どこがいいのかわからない感じではありますが、外見が彩風さんですから超イケメン!
リリーは間違いなくその容姿に首ったけなのでしょう。本当にラブラブな2人は、常にお花畑のバカップル状態で、周りなんて全然見えていないのです。

彩風さんが思い切って大袈裟な演技をするので、ブルースが映えました。前回の『ファントム』のキャリエールでかなりの成長が見れた彩風さんですけど、ブルースでも新たな表現を身に付けたのではないかと思いました。歌も向上してますし、望海さんとのデュエットもバッチリ。

フィナーレでは得意のダンスで見入ってしまいましたが、ブルースとはまるで別人でギャップが凄かったです。
ダンスをソロや中心で踊る彩風さんは本当に美しくて素敵です。

真那春人 as オリバー・ウェッブ /朝美絢 as オーエン・オマリー

サンコイチのうちの2人がオリバーとオーエンです。ここに望海さんのオスカーが加わりトリオとなってます。
真那さんのオリバーはマネージャー、朝美さんのオーエンは宣伝係という設定です。

オスカーとトリオなので、オスカー同様に出番が多かったです。朝美さんは雪組に組替え後重要な役を演じることが多いので、オーエン役はわかりますけど、真那さんがここまで出ずっぱりだったのは驚きました。
そしてとても良く似合う役で、真那さんが人がいいけどストレスが溜まっているというオリバーを好演してました。
朝美さんは飲んだくれな宣伝係の役。でも美形という謎設定ですけど、やはり芝居上手なので真那さんとの息もピッタリ。いいコンビでした。

望海さんのオスカーと合わせての腐れ縁なトリオ感がよかったです。学年差があるにも関わらず、そういう雰囲気を感じさせず、完全に我が同志状態だったのは見事でした。

総評

『20世紀号に乗って』は適材適所というか、ハマり役の方が多いのが特徴でした。
多いというよりもドンピシャな配役でした。トップコンビはもちろんですけど、レティシア役の京さんが素晴らしかったです。どの役を演じても上手に芝居をされますけど、今回は群を抜いて素晴らしい演技でした。

楽曲も素晴らしく、まさに歌にダンスにと堪能できる贅沢な舞台作品でした。
もう二度と観れないというのが信じられず、今は完全にロス状態です。

だいきほでもう1度観たいです。『ファントム』も素晴らしい出来でしたが、その満足度を更新したのが『20世紀号に乗って』でした。